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保育園の調理現場で人間関係を円滑にするコツ

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保育園の調理現場で人間関係を円滑にするコツ

保育園の調理現場は、子どもたちの健康を支える大切な仕事を担っている一方で、限られた時間の中で大量の調理を行うという特有の緊張感がある職場です。複数のスタッフで分担しながら進めるため、チームワークが求められることは言うまでもありません。人間関係の良し悪しが仕事の効率や職場全体の雰囲気に直結するからこそ、円滑な関係づくりの工夫が必要です。

本コラムでは、保育園の調理現場で人間関係を円滑に保つための具体的なコツについて、実際の現場の声やエピソードを交えて紹介します。


1. あいさつと声かけを欠かさない

当たり前のように聞こえるかもしれませんが、日々のあいさつは人間関係の基本です。朝の「おはようございます」や、仕事終わりの「おつかれさまでした」には、互いへの感謝と敬意が込められています。忙しさでつい無言になってしまいがちですが、あいさつひとつで空気は変わります。

ある調理師は、入職当初は誰にも話しかけられず孤独を感じていましたが、ある日、先輩の「今日もよろしくね」という一言で心が軽くなり、それがきっかけで打ち解けられたと語っています。

2. 役割分担と情報共有を明確にする

調理現場では、仕込み・加熱調理・盛り付け・洗浄などの工程を複数人で担います。それぞれが自分の役割を理解し、責任を持つことが基本です。そのうえで、スムーズな連携のためには、情報共有が欠かせません。

例えば、「明日は行事食なので配膳時間が早まる」といった情報を、口頭だけでなくホワイトボードやメモで可視化して共有することで、連携ミスを防ぎやすくなります。

情報が共有されていないことで「聞いてない」「知らなかった」といった不満が生まれ、人間関係がぎくしゃくすることもあるため、こまめな確認が大切です。

3. 感謝と労いの言葉を大切にする

「ありがとう」「助かりました」「いつも丁寧にしてくれてすごいですね」など、ちょっとした言葉でも感謝の気持ちは伝わります。特に、保育園の調理業務はルーチンが多く、努力が目に見えにくい分、声に出して伝えることが励みになります。

一人の栄養士が、後片付け中に「今日の煮物、味が絶妙でした」と保育士に声をかけられ、涙が出るほど嬉しかったという話もあります。

4. 「言い方」や「伝え方」を意識する

注意や指摘をしなければならない場面もありますが、その際の「言い方」は人間関係に大きく影響します。

例えば、「なんでこんなこともできないの?」ではなく、「次はこうやってみるともっとスムーズかもしれませんね」と伝えるだけで、相手の受け止め方が大きく変わります。

「相手もがんばっている」という前提に立ったうえで、優しく伝える工夫が求められます。

5. 新人や若手を孤立させない

調理現場では、経験年数や年齢の差があることも多く、新人や若手が馴染みにくい雰囲気になることもあります。しかし、誰もが最初は未経験から始まっているはずです。

意識的に「何かわからないことがあったら何でも聞いてね」と声をかけたり、昼休みにちょっとした雑談を交わすだけでも、安心感を持ってもらえます。

過去にあった事例として、新人が調理器具の使い方を間違えてしまった際、周囲が責め立てるのではなく、「最初はよくあるから大丈夫だよ」とフォローする雰囲気があったことで、その新人はすぐに現場に慣れることができたそうです。

6. 「困りごと」は早めに共有する

人間関係のトラブルや、業務上の疑問点が生まれたとき、「自分さえ我慢すれば…」と抱え込んでしまうことがあります。しかし、それが積み重なることで、のちに大きなストレスや対立に発展することも少なくありません。

調理リーダーや主任、園長など、信頼できる立場の人に早めに相談することが大切です。また、園側も日常的に話しやすい雰囲気を整えておくことが、人間関係のトラブルを未然に防ぐ要因になります。

7. 年齢や立場を超えた「フラットな関係」を意識する

調理の現場には、ベテランの調理師や若手の調理補助、栄養士など、さまざまな立場の職員がいます。経験や立場によって当然ながら役割は異なりますが、基本的には全員が「子どもたちのためにおいしい食事をつくる」という共通の目的を持つ仲間です。

指示命令の上下関係ではなく、「一緒に支え合う仲間」としての意識を持つことが、より良いチームワークにつながります。

8. 「振り返り」の場を設ける

調理の仕事はどうしても「こなすこと」が優先になりがちですが、1日の終わりや週ごとの振り返りの時間を設けることで、業務の改善だけでなく、コミュニケーションの質も上がります。

「今日の連携はここが良かった」「明日はもっとこうしよう」といった前向きな会話は、職場に安心感と信頼感をもたらします。

まとめ

保育園の調理現場で人間関係を良好に保つことは、子どもたちに提供する食事の質にも直結します。働きやすい環境は、調理スタッフ自身の健康やモチベーションにも影響します。

小さな心がけの積み重ねが、大きな信頼関係を築く鍵になります。ひとつでも取り入れられることがあれば、ぜひ実践してみてください。

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